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自由度の高いはずの世界が…

先月、先輩に「感想を聴きたい」という依頼があったのでえんとつ町のプペルを本日ようやく観に行ってきました。(まだやってて良かった)

結果としてはそこそこ楽しめましたが、メッセージ性が強すぎるせいか自由度が少なくあまり感情移入が出来ませんでした。

主人公をはじめ登場人物たちは西野氏や西野コミュニティのメッセージの代弁者という設定感が強く、映画の世界観を創り出すテンポや間よりもキーワードが優先されすぎていて、セリフの言葉のチョイスも妙に日常感がありすぎてアンバランスな印象。

私の場合アニメ映画であればジブリ筆頭に王道(?)が普通に好きですが、その観点から見た場合も、メッセージ性を優先しすぎるがあまりに世界観の構築がおざなりになってやしないかなと消化不良気味な気持ちです。

作品って世界観がまずあるのでそこに細部に渡って細かい設定や空気感が付随するものだと思うのですが、そういう部分がパッチワークのようにツギハギな感じ(冒頭のゲームっぽい見せ方とか)が映画の世界としてはちょっと物足りないような感じが個人的にはします。

メッセージを主張するという目的ありきでキャラや世界が作られているから生命が吹き込まれているようには感じることができなかったのがちょっと残念です。

夢を語るのは個人の自由であり権利でもありますが、夢そのものよりもそれをバカにする人や社会の抑圧に対してのアンチメッセージが前面に出ていて、その割には主張が弱いというのか、

現実世界では色んな視点や価値観の人がいますが、そういう余白が逆に感じられないのですよね…