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自由度の高いはずの世界が…

先月、先輩に「感想を聴きたい」という依頼があったのでえんとつ町のプペルを本日ようやく観に行ってきました。(まだやってて良かった)

結果としてはそこそこ楽しめましたが、メッセージ性が強すぎるせいか自由度が少なくあまり感情移入が出来ませんでした。

主人公をはじめ登場人物たちは西野氏や西野コミュニティのメッセージの代弁者という設定感が強く、映画の世界観を創り出すテンポや間よりもキーワードが優先されすぎていて、セリフの言葉のチョイスも妙に日常感がありすぎてアンバランスな印象。

私の場合アニメ映画であればジブリ筆頭に王道(?)が普通に好きですが、その観点から見た場合も、メッセージ性を優先しすぎるがあまりに世界観の構築がおざなりになってやしないかなと消化不良気味な気持ちです。

作品って世界観がまずあるのでそこに細部に渡って細かい設定や空気感が付随するものだと思うのですが、そういう部分がパッチワークのようにツギハギな感じ(冒頭のゲームっぽい見せ方とか)が映画の世界としてはちょっと物足りないような感じが個人的にはします。

メッセージを主張するという目的ありきでキャラや世界が作られているから生命が吹き込まれているようには感じることができなかったのがちょっと残念です。

夢を語るのは個人の自由であり権利でもありますが、夢そのものよりもそれをバカにする人や社会の抑圧に対してのアンチメッセージが前面に出ていて、その割には主張が弱いというのか、

現実世界では色んな視点や価値観の人がいますが、そういう余白が逆に感じられないのですよね…

夢と身体の関係性

中国の医学古典書である黄帝内経を見ると夢と身体の状態や疾病の関係性についても述べられています。夢見占いみたいで面白いなと思ったのでちょっとご紹介します。(内容はかなりこじつけな気もするけど、苦笑)

「陰気が盛んであれば、大水を渡って恐れおののく夢を見ます。陽気が盛んであれば、大火事がらあって灼熱を感じる夢を見ます。陰陽の気がともに盛んであれば、互いに殺し合う夢をみます。身体上部で邪が盛んであれば、上へ飛翔する夢を見ます。下部で邪が盛んであれば、下へ墜落する夢を見ます。極端に空腹なときは、人からものを取り上げる夢を見ます。満腹しすぎると、他人に物を与える夢を見ます。肝気が盛んだと、怒る夢を見ます。肺気が盛んだと、恐れおののき、声をあげ涙を流して泣き、飛翔する夢を見ます。心気が盛んだと、よく笑い、恐れ怯える夢を見ます。脾気が盛んだと、歌を唱い楽しむのですが、身体が重くて持ち上がらない夢を見ます。腎気が盛んですと、腰と背骨とが分離してつながらない夢を見ます。以上、申しました十二種の気の盛んなことによる病は、お話しした夢からその病の部位を判別する根拠とすることができ、鍼治療の際に相応する部位に瀉法を用いれば、病をすぐさま平癒することができます。」

淫邪発夢篇ー第四十三「霊枢」

東京学術出版『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻 より

これを夢基準でわかりやすくまとめなおすと、

◆大水を渡って恐れおののく夢→陰気が盛ん

◆大火事がらあって灼熱を感じる夢→陽気が盛ん

◆互いに殺し合う夢→陰陽の気がともに盛ん

◆上へ飛翔する夢→身体上部で邪が盛ん

◆下へ墜落する夢→下部で邪が盛ん

◆人からものを取り上げる夢→極端に空腹なとき

◆他人に物を与える夢→満腹しすぎた

◆怒る夢→肝気が盛ん

◆恐れおののき、声をあげ涙を流して泣き、飛翔する夢→肺気が盛ん

◆よく笑い、恐れ怯える夢→心気が盛ん

◆歌を唱い楽しむのですが、身体が重くて持ち上がらない夢→脾気が盛ん

◆腰と背骨とが分離してつながらない夢→腎気が盛ん

※対応部位に瀉法

さてさて皆さんは該当するものあったでしょうか?

夢は何ですか?~被災地でくすぶる夢たち

先週の南相馬訪問。先輩行者さんが福島の人達のために作ってくれた「夢御守」なる手作り御守を、いつもお世話になっている仮設の自治会長さんにさし上げてきました。「これ夢守りと言って、、、」ときちんと説明してお渡ししたら、「夢、大事よねぇ。。。うちのお父さんが、、、」と旦那さんがいつもうつむいているという悩みを打ち明けられました。旦那さんはもともと定年後、畑で汗を流していたそうなのですが、その畑がなくてなかなか前を向けないようです。何か良いきっかけが作れればいいのですが、、、、

千代紙でこんな素敵な「夢御守」を作っていただいた。中に御札と御幣もはいっていて、一個一個ご祈祷しているスペシャルな御守
千代紙でこんな素敵な「夢御守」を作っていただいた。中に御札と御幣もはいっていて、一個一個ご祈祷しているスペシャルな御守

その後、別のお世話になっている社長さんのとこに伺ったら、やはりここでも夢の話。
「ここで夢なんてみれないよなぁ。。。」
原発事故で一番問題なのは若い世代が一気に抜けたこと。南相馬では他の日本の地域より10早く高齢化社会がやってきたことになるそうです。(ただ、逆にいうとこれからの日本は今のままだと南相馬と同じような状況に十分なりうるということです。)そこの抜け落ちた労働力をどう確保するか、社長さんはあれこれアイディアを出していました。一番の問題はここなんですよね。どうやって高齢化社会を支えるのか。

しかし今回案の定「夢」がテーマになったのですが、皆さんの夢を一つずつお聞きすることって必要なきがしました。目標とか展望をもって必死に過ごしていらっしゃるわけですが、それをやりきるためにもささいな「夢」はとっても大事です。その夢を見つけるのがここではまだ難しいようです。夢を見つけるお手伝い、できないものか。。。