「身体は宇宙」カテゴリーアーカイブ

夢と身体の関係性

中国の医学古典書である黄帝内経を見ると夢と身体の状態や疾病の関係性についても述べられています。夢見占いみたいで面白いなと思ったのでちょっとご紹介します。(内容はかなりこじつけな気もするけど、苦笑)

「陰気が盛んであれば、大水を渡って恐れおののく夢を見ます。陽気が盛んであれば、大火事がらあって灼熱を感じる夢を見ます。陰陽の気がともに盛んであれば、互いに殺し合う夢をみます。身体上部で邪が盛んであれば、上へ飛翔する夢を見ます。下部で邪が盛んであれば、下へ墜落する夢を見ます。極端に空腹なときは、人からものを取り上げる夢を見ます。満腹しすぎると、他人に物を与える夢を見ます。肝気が盛んだと、怒る夢を見ます。肺気が盛んだと、恐れおののき、声をあげ涙を流して泣き、飛翔する夢を見ます。心気が盛んだと、よく笑い、恐れ怯える夢を見ます。脾気が盛んだと、歌を唱い楽しむのですが、身体が重くて持ち上がらない夢を見ます。腎気が盛んですと、腰と背骨とが分離してつながらない夢を見ます。以上、申しました十二種の気の盛んなことによる病は、お話しした夢からその病の部位を判別する根拠とすることができ、鍼治療の際に相応する部位に瀉法を用いれば、病をすぐさま平癒することができます。」

淫邪発夢篇ー第四十三「霊枢」

東京学術出版『現代語訳◉黄帝内経霊枢 下巻 より

これを夢基準でわかりやすくまとめなおすと、

◆大水を渡って恐れおののく夢→陰気が盛ん

◆大火事がらあって灼熱を感じる夢→陽気が盛ん

◆互いに殺し合う夢→陰陽の気がともに盛ん

◆上へ飛翔する夢→身体上部で邪が盛ん

◆下へ墜落する夢→下部で邪が盛ん

◆人からものを取り上げる夢→極端に空腹なとき

◆他人に物を与える夢→満腹しすぎた

◆怒る夢→肝気が盛ん

◆恐れおののき、声をあげ涙を流して泣き、飛翔する夢→肺気が盛ん

◆よく笑い、恐れ怯える夢→心気が盛ん

◆歌を唱い楽しむのですが、身体が重くて持ち上がらない夢→脾気が盛ん

◆腰と背骨とが分離してつながらない夢→腎気が盛ん

※対応部位に瀉法

さてさて皆さんは該当するものあったでしょうか?

時間が流れば身体も変わる

宇宙の法則に従って身体も循環していくのであれば、季節によって必要となるものも変わってくる。

身近な例で言えば「旬の物を食べる」です。

その変化を加味するならば、慢性的な疾患に対しての薬や漢方の処方においても、同じ症状でも季節によって変化させるのがセオリーのはず。

しかし慢性的な症状でずっと同じ薬や漢方を飲み続けている人は意外と多いんじゃないだろうか。

薬と呼ばれるものは基本的に

「毒を持って毒を制す」ことで病気を治す。

薬も漢方もそこは精製法や成分の違いはあれど

その点は変わらない。

そしてあらゆる毒を分解するのが肝臓であるが、

沈黙の臓器と呼ばれる肝臓は

東北人のように黙って働き続ける。

働き続けられるのは肝臓が他の臓器と違い、

大脳皮質と神経がつながっていないため痛みを感じないから。

肝臓は独立防衛部隊となっている。

そういうわけなので

ずーっと同じものを飲み続けるのはご注意を。

変化がなければ定期的に見直したほうがいいです。(継続服用が必須のものは除きます)

「全然なんともない」と言っても

それは肝臓の解毒機能がまだ上回ってるだけで

負荷をかけてることには変わりないので。

これからの季節のアルコールも然りですが、、、(苦笑)

こんなことを書いたのは半年ほど知合いの漢方薬剤師に

強めのアトピー用漢方を出してもらっていた友人が、秋に入ってこんどは脊髄炎症になってしまったから。

昨年の夏より調子が良さそうだったので無理しなきゃいいと思ったいたところ案の定ガクンと落ちてしまった。

もともと肝機能が弱いので漢方の副作用もあるんじゃないかと懸念してます。。。

久々に施術の話です

一昨日、3〜4ヶ月ほど前に施術させていただいた親子お二人にお呼ばれして久しぶりに施術してきました。

お二人ともバキバキな身体で

初めての施術はかなり骨を折ったので、

それなりの覚悟をして臨んだわけですが(苦笑)

随分身体のコンディションが変わっており

「おや?」

とちょっと驚かされました。

話を聴くとお二人とも

運動したりトレーニングしたり

かなり意識されてることが判明。

「意識が変われば身体も変わる」

そんなことを考えさせられる半日でした。

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「自分の身体と相談する」

という言い回しがあるように、

身体は自分の物のようで、

思い通りになるもののようで、

実はそうでもない。

意識すれば身体はその通りに確かに動くけど 続きを読む 久々に施術の話です

夏越の祓と陰陽五行を考える

【夏越の祓と陰陽五行を考える】
6月30日は夏越の祓。

年末の「大祓」とあわせて年に2回リセットポイントを設定しているのはさすが先人の知恵。

健康的な観点で考えても絶妙なタイミングと感じるこの頃です。
6月30日は旧暦では8月下旬頃になり、残暑厳しくなる時期、暑さで体力も消耗しつづけ体調を崩す時期。

新暦でみても6月は湿度が高まり体調を崩しやすい時期になります。
東洋医学の五行で考えると、いまの時期の体調不良は五臓のうち「脾」が弱ることで起こるものが多いと考えられます。

脾は喜燥悪湿といわれ、機能的に水液を裁く臓なので水流が旺盛で、その機能を正常に保つために適度な陽気(燥=乾燥)が必要とされます。

いまの季節は冷飲多飲や雨天・多湿環境などにより湿がもたらされ、この脾は機能失調しやすい時期です。
脾と陰陽の関係で対になるのが胃です。

胃は熱下しやすい性質のため、その性質から陰の性質である脾を適度に熱し、逆に脾は胃の熱(陽)を適度に抑えることでバランスを保っています。
湿度によって脾の機能が失調するとこのバランスが崩れるため、胃は脾の抑えがなくなることで熱化し、両者のバランスが崩れ脾胃湿熱となります。
五行でいうと脾胃は中心を担う「土」であるので他の臓腑や四肢にも関わってきます。
たとえば脾胃の湿熱は膀胱にも影響し頻尿や尿混濁など排泄にも影響。

膀胱と表裏関係の腎にも影響があるので腰痛などの発生も考えられます。

(というかここら辺からくる症状は今月の施術でもかなり目の当たりにしてます、腰痛、尿、浮腫みなど、ex.腰が痛いと言うので触ってみると腎臓の部分が硬くて、そこを緩めると急にトイレに行ってしまったり)
この時期に夏越の祓がされるというのは季節柄、心身が停滞しやすいという観点でみてもとても理にかなってるなという気がします。
ちなみに私は体質的に脾胃が弱いので梅雨時期は昔から大の苦手。

6月はテスト月間でしたが、脾は「意」=思考、推測、集中力を司るため、なかなか苦戦する時期だなと改めて感じる一ヶ月でした(^_^;)

今日明日あたりでいらないものを全部出し切ってキレイにせねば、苦笑