【夏越の祓と陰陽五行を考える】
6月30日は夏越の祓。
年末の「大祓」とあわせて年に2回リセットポイントを設定しているのはさすが先人の知恵。
健康的な観点で考えても絶妙なタイミングと感じるこの頃です。
6月30日は旧暦では8月下旬頃になり、残暑厳しくなる時期、暑さで体力も消耗しつづけ体調を崩す時期。
新暦でみても6月は湿度が高まり体調を崩しやすい時期になります。
東洋医学の五行で考えると、いまの時期の体調不良は五臓のうち「脾」が弱ることで起こるものが多いと考えられます。
脾は喜燥悪湿といわれ、機能的に水液を裁く臓なので水流が旺盛で、その機能を正常に保つために適度な陽気(燥=乾燥)が必要とされます。
いまの季節は冷飲多飲や雨天・多湿環境などにより湿がもたらされ、この脾は機能失調しやすい時期です。
脾と陰陽の関係で対になるのが胃です。
胃は熱下しやすい性質のため、その性質から陰の性質である脾を適度に熱し、逆に脾は胃の熱(陽)を適度に抑えることでバランスを保っています。
湿度によって脾の機能が失調するとこのバランスが崩れるため、胃は脾の抑えがなくなることで熱化し、両者のバランスが崩れ脾胃湿熱となります。
五行でいうと脾胃は中心を担う「土」であるので他の臓腑や四肢にも関わってきます。
たとえば脾胃の湿熱は膀胱にも影響し頻尿や尿混濁など排泄にも影響。
膀胱と表裏関係の腎にも影響があるので腰痛などの発生も考えられます。
(というかここら辺からくる症状は今月の施術でもかなり目の当たりにしてます、腰痛、尿、浮腫みなど、ex.腰が痛いと言うので触ってみると腎臓の部分が硬くて、そこを緩めると急にトイレに行ってしまったり)
この時期に夏越の祓がされるというのは季節柄、心身が停滞しやすいという観点でみてもとても理にかなってるなという気がします。
ちなみに私は体質的に脾胃が弱いので梅雨時期は昔から大の苦手。
6月はテスト月間でしたが、脾は「意」=思考、推測、集中力を司るため、なかなか苦戦する時期だなと改めて感じる一ヶ月でした(^_^;)