今回の新型コロナ禍中は色んなそもそも論が浮かぶ。
風邪をひいたら極力物は食べない、
水分とってひたすら寝る。
これが治療の基本でたいがいの風邪は治るわけだが、今回のコロナで重症化する方々はそこら辺実際どう対処されてるのだろうか?
重症化した際の大変さばかり強調されており
軽症で治ったケースの背景の詳細がほとんどクローズアップされていない気がする。
ウイルスはあくまで普通の風邪ウイルスであり、
手洗いうがい激励である程度防げるとなると、
対処の仕方は基本に基づけばいいことになる。
そう考えると感染した初期にやるべきことも
そんなに変わらないはずなのだ。
コロナショックで医療崩壊の危機と騒いでいるが
そもそも崩壊は地方からすでに始まっていたでしょ。
当初からの「熱が4日続いたら」という「待たなければわからない」指示がとても気になっており、その間に撃退する術をきちんと行なっているのだろうか?どうなのでしょ?
と気になっている。
重症化は肺奥に深く入って起こるとされているが、普通の人体の構造ならいきなり奥に入り込むわけがない。
病気の進行は段階的に進む。
中医学でも表証、表裏証、裏証と深度がある。
昔から病には深さがあることは先人も知っていた。
表証の段階でしっかり止められるか。
そこがあくまでポイントだと思うのだが。
奥まで入るのただ待ってたらそりゃ侵攻は
早くなるよ、
と素朴な疑問を抱いております。
大寒⑥〜冷やしても治るという盲点
「温めて身体を治す」
「温めて免疫力アップ」
というのは最近はだいぶ周知されていますが、
実は「冷やしても治る」というのは
盲点かもしれません。
慢性的な冷えは循環を滞らせるので
健康的には良くないですが、
一時的な冷えは逆に循環を起こします。
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水をかぶったり
水風呂に浸かっていると
皮膚が赤くなる。
皮膚が赤くなる、
ということは血管が拡張して
血液が集まっていることを意味する。
これはおそらく軸索反射による
「フレア現象」と呼ばれるもので、
感覚の受容器から伝わった刺激が
すぐ近くの血管に作用して
痛みの物質を分泌し、
そこに血液が一時的に集まり赤くなる。
鍼や灸を施すとその周辺だけフレアが出ることがあるのですが、冷やしても同じことが実は起こります。
血液が集まるということは
つまり白血球も集まっているので
単純に考えればその部分は治癒力が増すことになる。
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「温めて身体を治す」
「温めて免疫力アップ」
というのはだいぶ世の中に浸透してます。
たしかに温めれば循環も良くなるし
免疫力もあがる。
しかし陰陽論での対照力、
反対の性質の力を利用して
反動をつける、
より爆発力を高める効果があることを考えれば
時には「冷やす」ことが必要な気もします。
実際にサウナは水風呂と交互に入ることを推奨されますが、これは陰陽の循環を促す意味合いもある。
温める=緩める=副交感神経を活性化
冷やす=緊張させる=交感神経を活性化
サウナはこの交互を繰り返し
交互に揺り動かしてあげることで
乱れた自律神経を調節することができる。
いくら温めても冷え性が治らない方は
時々思い切って水をかぶったほうが
身体は温まりやすくなるかもしれません。
大事なのはただ温めることではなく、
陰陽をおりまぜて対流を起こして
循環させること。
陽だけではよい循環は起こらない。
その対照の力を持ってして
初めて陰陽は循環を始める。
荒療治にはなりますが笑
モノの本をよく見てみると
「寒冷療法」というのも実際にある。
今の日本人は基本的に冷えがひどいので
温めることがフィーチャーされますが、
一時的な冷えならばむしろ
その対照力は循環をうながして温めるサポート役になる。
頭寒足熱、
足から温めて
頭から冷やす
陽は下から上へ
陰は上から下へ
陰陽の理屈は対照力もふまえて考えたほうが
上手に活かせる。
つまり選択肢はどちらかではなく
両方になる。
大寒⑤〜水の還元力
水と浄化作用で一番大事なことを忘れていた。
良い水には「還元力」がある。
酸化しにくくなる。
鉄を入れっぱにしても錆びない。
そんな効果がある。
地球に酸素はなくてはならないものだが、
その酸素は酸化作用を持つ。
酸化とは腐敗すること・朽ちていくこと
つまり穢れに相当する。
健康産業の言い方をすれば酸化とは
身体に活性酸素が増えることだ。
老化現象をもたらす。
生命は酸素なしでは生きられない。
しかしそれは同時に酸化をもたらす。
それを中和してバランスを戻してくれるのが
水の還元力だ。
ご神水などはその筆頭でいつまでも腐らない。
石を入れればピカピカになる。
とても力があり貴重なものだから
昔から大切に崇められてきた。
ミネラルウォーターも
還元力の高い水は人気だ。
人体の60%が水である以上、
還元力のある水を使うことは
かなり意味のあることだと思う。
穢れと病気
祓いと健康
これらの関係性と関わってくるもののひとつが
水の還元力だろう。
水は身体の穢れ=病気を祓い清め
心身を健康に戻す還元作用がある。
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数年前、
ネパールのNPOで活動している方から
面白い話を聞いた。
首都カトマンズとは違って
ヒマラヤの麓に近い地域では
綺麗な山の水が豊富なため、
水だけで洗濯しても汚れがよく落ちるらしい。
ヒマラヤの水は還元力が高いとのこと。
最近だと巷で「◯◯マグちゃん」など
Mgの還元力を用いて洗剤なしで
洗濯できるグッズもある。
数年ほど使ってるけど水に還元力があれば
洗剤なしである程度汚れが落ちるのは
まちがいない。
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山の水はミネラルたっぷりなので
還元力が強い。
山沿いの温泉や山小屋にいったら
ぜひ風呂場で水を浴びて欲しい。
山水を使っている場合が多いので
その山の水を肌で味わったほうが
身体も喜ぶ。
土地によって水の感触はちがう。
山のきれいな水を沢山浴びれば
お肌がピチピチになるのは
水の還元力を考えれば
間違いないのです。
大寒①〜日本人はたぶんもっと水を浴びたほうがいい
今年もいよいよ大寒がやってきた。
寒行のスタートです。
例年より暖かいとは言ってもやはり冷え込むのが大寒であって、相対的に明日の朝はかなり寒いんじゃないかと思っております。
寒いと身体がびっくりします。
もとに戻そうと視床下部が働き出し
サイロキシンが分泌され
産熱作用が促進され
体温が上がります。
震え産熱も起こります。
こういう身体の循環・反応が鈍くなっているのが現代の日本人。
施術をさせて頂くと
「身体の感覚が死んでるな」
と感じる方と度々であいます。
感覚が鈍くなっている
感じる力が弱くなっている
現代の私たち。
そういう感覚を呼び起こす
身近な方法として寒の水行は
実は年間で最も効率のよいものだなと
思います。
それが修験では滝行になるわけだけど、
滝じゃなくても大寒に水をかぶるのは
それなりのインパクトを引き起こす。
身も心も引き締まるし
何より感覚が呼び起こされる。
一般的な行事として各地で寒中水泳があるのも
そういう理由だと思います。
4年前震災直後のネパールを訪ねた時、
水のシャワーが当たり前と知りました。
そして数日間、それを体験。
道端では子供が水を浴びている。
ネパールの人達がなぜか
いつも楽しそうで自由な理由の一つが
毎日水で清めているから。
私の中ではそうなってます、笑
ちゃんと清めてるから自由。
「感覚が鈍ってるなぁ」
そう感じる方には
大寒の水行、おススメします❄️
(高血圧、心臓の悪い方はご注意を)
by寒行促進委員会
山岳信仰の里の行者&鍼灸師です。科学と信仰の統合を。