8/26〜9/1の日程で出羽三山の秋の峰入へ行ってきた。
秋の峰入は出羽の山伏になるための最初の修行、通過儀礼。
1月のとあるイベントでとある先達にお声をかけさせていただいたら
「ん?山形出身なのか?…だったら山伏になれ!秋の峰の紹介状書いてやるから」
うーん、いきなりこのおじいちゃんは何を言い出すのやら、、、せめて「一度体験修行に来い」ぐらいから始めて欲しい。そういう心つもりは多少準備していたのだが、、、
初めて会うなり「お前山伏になれ」である。
でもこの時、あきらかに相手は本人というより後ろの誰かが話てる感じはあった。誰かが降りてる感じは間違いなかった。後ろのだれかはこちらをすでに見抜いてた、、、!!(あとで後ろの人は先祖のおじいちゃんらしいことが判明する)
「え!?でも実は自分、別の山で修行してまして…師匠がなんと言うか…」
「そんなの関係ねんだよ!そんなこと言ってっから今の山伏はダメなんだよ!」
(うわー、、、関係ねえ!とか言われた。ダメとか言われてもオレまだ山伏じゃないし)
「う、うけたもう!」
わずか1分ほどのやりとりでいきなりそういう話に。
地元の霊峰であり、神域の原風景的な出羽三山神社は確かに惹かれるものがありまくり。でも果たして師匠に何と言われるか。というより御嶽の神様が許してくれるのか。
そんな不安を抱えつつ、とりあえず出羽に行く許可を神様にいただけるように今年の夏山はしっかり臨もうと初めた百日潔斎。
初対面の人間にいきなり紹介状が出るのか半信半疑だったけど紹介状を書いて頂いたからなのか申込用紙が届き、現在なる審査の上参加することに。
そこから山修行の直前に師匠に相談。意外にもあっさり「うん、いいんじゃない?良い武者修行になると思う」と許可が降りた。これも潔斎のお陰としか思えない。昨年あたりだったら絶対に「あんたにはまだ早い。自分の修行をしっかりやりなさい」と言われるのがオチだったはず。
御嶽では台風接近の中、奇跡的にもご来光を拝めてしまい、これまた潔斎様様だと痛感して秋の峰まで潔斎を継続することを山で決意。
秋の峰終了までの計127日の潔斎となった。
結果的に潔斎のお陰で今年の夏山はとても素晴らしい体験を沢山させていただいたことになる。
そして潔斎自体にもいろいろな学びと発見があった。
今回の夏山修行は何が一番辛くて大変だったかというと、それほど大変なことはなかった。一番大変だったのはこの百日潔斎だった。日々の修行が一番大変だと初めて知った四年目の修行人生。