身体は心を現す。
色んな身体と向き合って
色んなことを気付かされるこの頃。
今月はひたすら目の前の身体と向き合う時間を
沢山頂いている。
身体と対話すると
病の本質、
治療の本質、
を語りかけてくる。
そしてこれらに気付いてくると
“治せない病はない”というよりは
そもそも”病って消し去るものなのかな?”と
疑問が浮かんでくる。
「政治」、「治安」や「治水」などの言葉があるように「治」は本来「おさめる」ことを意味する。
乱れをなおす。筋道を正す。
さんずいは流れる水を象徴し
鍬を大地に入れるのが
「治」という字の成り立ち。
だから「おさめる」というのが
本来の意味になる。
支配するわけでもなく
制覇するわけでもなく
勝つわけでもなく
整えて正すのが正しいニュアンス。
これが治療の本質であり、
病は「なくせる」ものではなく
「おさめる」ものであると気付く。
マウントしようとする時点で
それは恐れに負けていることになり
おさめることができなくなる。
なぜなら恐怖は過度な緊張とストレスを生み
免疫力をさげるからだ。
病には未病の段階があるように
諸行無常の変遷の中で
身体の中において
常に病は現れては消えを繰り返している。
仮に消せたとしてもまた生じる。
仮に排他できたとしても
また侵入してくる。
そういう自然現象を考えると
やるべきことは
正しく整えて「治める」
のがベストだと気付く。
つまり治療とは癒して治めることになる。
反対に取り乱すことは治療とは程遠く、
逆にマイナスに働く。
乳がんステージ4の方や
強皮症など厄介な患者から
学ぶことは多い。
特殊な治療をこらさなくても
心さえきちんと鎮めて”治め”れば
「この1週間とても楽でした」
という状態になる。
心を鎮めれば
自律神経も整い
免疫力も上がってくる。
そんなに難しい話ではなく、
難しくしているのは人間なのだ。
先月末から祓いの毎日で忙しい。
どちらかといえば
不安をふり”祓う”ほうが正直大変。
「病は気から」
これは気を乱せば病むことを
あらわしている。
身体から病と治療の本質を学ぶと
いま必要なことがなにかは
おのずとわかってくる。
今日も祈りをこめて◯