小手姫神社祭典〜その④

小手姫

大伴連糠手(父)

錦代姫(娘)

祭典の神拝詞では小手姫のほかに父の大伴連糠手と娘の錦代姫もあわせ三神で拝した。

直会が終わり、小手姫様へ挨拶して帰る前にひとつ寄り道をした。

大伴連糠手にまつわる場所とされるお不動様へ案内された。

案内していただいたのは茨城のNさん。

実は昨年、小手姫神社を訪ねた時に「うちに毎年くるN君て子がいて、秋の峰行く予定だよ」と宮司さんから教えていただき峰中に会えるかなと楽しみにしていた。

結局都合で参加できなかったらしく、峰中で会うことはできなかったけどこの日ついにお会いすることがかなった。

ここへ来れば会えるんじゃないか、そんな氣はしていたのだけど。

Nさん曰く「忙しくてとても行けるような状況ではなかったんですけど、やっぱり今日は行かなきゃいけない気がして無理やり来ました、、、」

祭典から直会までの出来事を考えると、そんな感じになるのも致し方ないとおもう。

小手姫様とおじいちゃんは妙な引きの強さを持っているんだもの。

そしてこの日ようやく出会えた。

案内されたお不動様ははいつも気になりつつも通りすぎる磨崖仏の場所だった。

Nさん曰く、裏に管理人さんの家があるのだが、とある事件でお亡くなりになられたとか、、、妙に気が進まなかったのはたぶんそのせい。。。

一緒にお不動様を拝んだあとNさんは色々教えてくれた。

小手姫様が使ったとされる晒し石がある川の少し下流に佇むお不動様。

お不動様だけにここら辺にかつては滝の行場があったんじゃないかともいわれているらしい。

また、ここにもともとあった御本尊はその昔ある人に持ち出され、米沢と福島の県境手前にある某不動尊に今はあるといういい伝へがあるらしい。

その不動尊は昨年妙に氣になりちょうど訪ねていた。

もしかしたらこことの繋がりだったのかもしれない。

色々思いを巡らしながら米沢へ帰る途中、

ふと脇を見るとその不動尊の看板がちらりと目に入る。目に入ったら気になるので足を運ぶ。

「あのぉ、、さっき、、ある人から教え頂いたんですけど、、、月舘からお引越しされたんですって、、、?」

Nさんとの出会いによって、小手姫伝説からお不動様へ謎のシフトが起こって一日が終了した◯

月舘にも出羽三山講があるのでここにも湯殿山の石碑などが。

小手姫神社祭典〜その③

小手姫神社〜その③

直会でおじいちゃんの小手姫伝説の伝承を聴き終わったあと、出羽三山神社の宮司さんと少しお話しさせて頂いた。

「法螺貝見せてみろ」

という話しになり見て頂いたら

だいぶ古い法螺貝じゃないかということだった。

吹き口が木のものは昔の法螺貝らしい。

貝の厚みも最近のものより厚いとか。

(製作中の貝と比べてみたら確かに厚みがちがった…)

先輩山伏のお二人も

「どうしたのこれ?」

「ヤフオクで、、、一万三千円です」

「もう一回ヤフオクに出したら◯十万円かもよ(笑)」

と冗談半分に言われかなり有難い落札だったのかなと改めて思った。

平均相場からみて安めの落札だったので期待はしてなかったけど、手元に届いた時はかなり驚いた。補足説明にあった修験をやってた出品者のおじいちゃんの顔が浮かんできたくらいなので、、、とんでもないものがやってきたなと。

ただその反面こういう「修験をやってた親族の形見」がネットで売りに出されているという現実があり、それはそれでちょっと悲しいことでもある。

本来なら誰かに受け継がれていくべきものなので。

そういう想いも感じたので、

「修験のおじいちゃんの続きをやらせて頂きます」という気持ちで使わせて頂いてます。

ある意味これがご供養でもあるのかなと思っている。

これもなにかのご縁なのでしょうね。

※写真は今年の1月、甲斐大和の石尊大権現のお山へ。山伏の先輩と。