施術ボランティアへ

■視覚障害者の先生と東北行脚へ
しばらく東北行脚は控えるつもりだったのですが、
先週の土日は神戸の鍼灸あん摩の山本先生に同行、

名取→南相馬と移動しながら

仮設住宅などで施術させていただきました。
昨年初めて閖上から米沢までお連れさせていただき、視覚障害者とマンツーマンでの長距離移動という経験をさせていただきとても勉強になりました。
今回は神戸から盲導犬協会の方が付き添いで参加されたため前回よりは少し傍観気味で先生を観察。
山本先生は3年前に愛犬の盲導犬が引退した後も、1人で全国へ旅行にいったり、マラソンに参加したり、激しくアクティブです(もう70歳)。

1人で遠出することになんの不安も持たない。

今度は美味しいものが食べられるから、利尻島の54kmマラソンに出たいと仰っている。
(奥様も1人で海外へ行くアクティブ派。昨年は1人でキューバを訪ね、路上でサトウキビジュース販売を手伝ってみんなと仲良くなったとか)
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■楽しく生きていけるコツ
「先生はなんで見えないのにそんなに外に出れるんですか?」

と驚かれ、視覚障害者向けの講演もよく頼まれるそうです。
もともと底抜けに元気で旅行も好きな方なのでどんどん外に出て行けてしまうのもありますが、今回、私は決定的な理由を発見しました。
「困ったら人にお願いできる」

「わからなければ質問できる」
この2つ。

これができるから不安がないんだなと。  
よくよく考えるとこの2つは普段私たちが生活していく中でも大事なこと。

これができると生きていくのが楽になります。

これができなくて生きづらくなってる人はたくさんいると思います。
この2つ、自分も苦手なほうです(^_^;)

改めて胸に手を当てて考えました。
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■あなたの「当たり前」は実は当たり前ではない
視覚障害者と衣食住を共にしてると

「自分の当たり前」が

「当たり前」じゃないことに気付かされるので

新鮮です。

私はあまり気を遣えるほうじゃないので尚更勉強になります(^_^;)
まずホテルに入ったら部屋の中の一通りの説明。
食事の席に着くとまずお膳の料理の位置と説明。

そこから料理が運ばれてくるので、配置換えや説明を随時追加。

朝のバイキングなら何があるか一通りの説明。
移動中は風景などの説明。

(これが意外と難しい。盲導犬協会の方はここが”さすが”だった)
ある程度お一人でできてしまう方なので、

普通に過ごしてしまうのですが、

思わぬところで「沈黙」が生じ

「当たり前じゃない」ことに気づかされることも

(早く気づけって話ですが、、、)
でもそれを繰り返すことで

こちらの認識と感覚もアップデートされるので

面白いです。

(だんだん対応の仕方が変わってくる)
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■猫の手も借りたい、でも手の内は知りたい
「周りはみんな辞めてしもうてなぁ。頼める人おらんようになってしまった」
セルフケアを頼んでいた鍼灸師の方々は高齢で引退されたため、なかなか頼める方がいなくて困っているとか。
マラソンの転倒でしばらく調子のおかしかった背中のスジ。

仮設での施術中にトントン叩いていたので気になっていたのですが、夜になって

「ここがおかしくてなーちょっと頼むわー」

ということで寝る前に汗だくでみっちりさせていただきました。

翌朝「やってもらったところとれたわー」とのことで無事に御役御免。

施術者の施術が一番勉強になります。

緊張するけど。
そして施術士やセラピストはセルフケアを誰にやってもらうかが意外と課題だなと最近感じます。

頼める人って限られてきますから。

手の内知らないと身体預けられないです。

だから逆に初めてなのに私に施術させてくれる方には感謝してます。
しんどいと猫の手も借りたい時ってあります。

今回は私の猫の手を貸させていただきました。
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山本先生ありがとうございましたm(_ _)m

今度はぜひまた米沢にお連れしたい。
名取、南相馬ともちょうど満開でした^ ^

桜日和。
今朝もホテルに充電器を忘れるところでした。

スリーアウトは回避。